2006年11月29日

水曜『幕末烈士エピソード・2』

京都伏見の寺田屋に薩摩藩・有馬新七や筑後・真木和泉をはじめとする激徒30余が集結。  
京都所司代徳川方・酒井忠義を斬り、同時に宮方・中川宮を奉りて錦旗をあげれば京都にいた実質国主・島津久光が自分たちの意を汲んで必ず立ち上がる!
幕府と対決姿勢を打ち出す!   と確信していた・・・。
・・・しかし久光は計画に激怒。  幕府への示しとして呼び戻し、聞かねば「斬るもやむなし」と指示・・

ここに命も投げ打てる程の仲間であり盟友同士の、悲しくしかし薩摩武士らしい激しい剣の交錯が始まる。

[柴山愛次郎]
暴発組柴山は幼いころから男気で仲間から慕われた。 争いが始まる中、目を閉じて座したままの柴山はある決意をする・・・。    
討ち入り組の山口金之進が 「愛次郎どん、覚悟!!」と叫ぶ。  
愛次郎は「おおっ、来いっ!!」と気迫と殺気で答えるも、なぜかまだ座したままだ。
太刀が愛次郎の左肩から胸まで斬り下げたが、なお正座を崩さず太刀も抜かぬまま。

・・・愛次郎は確かに剣を抜きもせず、斬る姿勢も取らなかった。  そしてそんな愛次郎を、心を分かちお互いの為に死ねる程の盟友山口は斬りおろす。     
しかし、目に映る程度のことは彼等には何の意味も持たない。

愛次郎は座して剣を抜かなかっただけで、心の剣を抜き信念の元で彼も盟友に剣を向け、仲間を切ったのだ。  其れゆえの「殺気」で、実際斬った山口となんら変わらないのだ。

そして、それをほんの一瞬で感じ取り、愛次郎を救うかの如く斬った山口も見事な武心と言わねばならない。    これを出来る集団だからこそ薩摩隼人が『最強』とされたのだろう。

後半に更に熾烈な暴発組首領『有馬新七』をご紹介予定♪



Posted by スカディ at 00:43│Comments(4)
この記事へのコメント
討ち手大将の奈良原は屋内に入り、手代に有馬を呼んでくれと頼む。 間もなく有馬が現れる。

有馬と奈良原は無二の親友だった…。

奈良原は床板に両手をついて懇願した。『有馬ぁ…頼む!頼んもす!』『君命じゃぁ、思い止まってくれぃ!』

しかし有馬は答える… 『キハチどん(奈良原)ここに至って武士がとどまれもはんど!』
一瞬にして場の空気は殺気に満ちるが、不思議と乾いた明るささえ覚える殺気…。薩摩武士特有のものだ。

次の一瞬に道島が暴発組田中顕助の眉間を割る。

そして…有馬が道島と数手合わせるが有馬の剣が二寸を残して折れた!

既に次の一瞬有馬は剣を捨てて、力任せに道島を壁に押した! そして叫ぶ。

『橋口!! オイごと刺せ!!』

暴発組橋口も薩摩武士!一切を心得ていた。 『心得もした!』の次の一言に全ては物語られている…

『有馬ドン!道島ドン!御無礼!!』

同じ薩摩とは言え、道島は自分達を斬りにきた男。
しかし橋口も十分にわかっていた… 討ち手の全てが心を痛め、斬られるより痛い思いで来ている事を。


最後に奈良原が二十名余が居る二階に駆け、アッサリ命とも云う刀を投げ捨てて上半身着物をハダケて座した!

『久光公はよく分かっておられる!しかし今は待て!』
『ならぬなら、オイを斬ってくれぃ!』

奈良原は親友を斬る為に出た時点で自分の命を捨てていた。

幼子のように泣いて皆に懇願する奈良原…

『何故に同志を斬らねばならぬのか』

の一心か…
Posted by 谷やん@スカディ at 2006年11月29日 17:18
来ましたね水曜日の幕末エピソード〜
いつもながら全然歴史を知らない僕でも何となく『武士道』に熱い思いをよせてます
Posted by ウサギ at 2006年11月29日 21:12
んー 
熱いっ!

心が騒ぎますです!
Posted by まめ at 2006年11月29日 23:16
ウサギさん、まめさん>いらっさい☆  熱い!!!!
私一人でも暑苦しいのに・・・
Posted by 谷垣@スカディ at 2006年11月29日 23:56
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